
「美白化粧品ってふつうの化粧品となにが違うの?」
化粧品を選ぶ時、そんな疑問をもったことはありませんか?
この記事を読むと
これらの疑問を解決することができます。
この記事を読めば化粧品を選ぶとき、より自分に合ったものを選ぶことができるようになります。
【美白化粧品】とは一体なにものなのか?
くわしく見ていきましょう!
まずは結論から
最初に結論から申し上げます。
- 美白化粧品とは「シミに効果がある」と認可された成分を配合した化粧品
- シミは紫外線や摩擦などの刺激から肌を守るために作られる
- シミが作られるプロセスのいずれかをブロックしてシミができるのをふせいでいる
美白化粧品って?

美白化粧品とは【美白有効成分を配合した化粧品】のことを指します。
この説明だと「美白有効成分ってなんなの?」という疑問が沸きますよね。
美白有効成分について解説していきましょう。
【美白有効成分】とは厚労省がシミへの効果を認めた成分
美白有効成分とは簡単に言うと厚生労働省が【シミの予防に効果がある】と認めた成分のこと。「トラネキサム酸」や「ビタミンC誘導体」など現在21種類ほどの美白有効成分が使用されています。
美白有効成分として厚生労働省に認めてもらうには、長期間の研究や費用がかかるため簡単ではありません。そんな厳しい条件をクリアしたのが現在認められている21種類の美白有効成分。
シミが気になる方はぜひ活用していただければと思います。
【美白化粧品】とは美白有効成分を配合した化粧品
美白化粧品の定義は【美白有効成分を決められた量配合して審査をパスした化粧品】
ポイントは化粧品ごとに厚労省の審査をパスしなければならないこと。美白有効成分を配合していたとしても、審査を通らなければ【美白化粧品】として販売することはできません。
そのため認可されている美白有効成分が配合されているのに【一般化粧品】として販売されているものも数多くあります。
理由としては
- 有効成分が規定量入っていない
- 逆に規定量より多く入っている
- 規定量ちゃんと入っているが、申請していない
といった理由が考えられます。
美白化粧品は【医薬部外品】
化粧品の分類は
- 一般化粧品
- 医薬部外品
の2種類あり、美白化粧品は【一般化粧品】よりも効果が期待できる【医薬部外品】に分類されます。
【一般化粧品】はどの成分をどのくらい配合するなどのルールは決められておらず、メーカーが自由に配合量を決めることが可能。そのため「ビタミンC誘導体配合!」と大きく表記されていても、実は少量しか配合しておらず実際の効果はほとんどない場合もあります。
一方【医薬部外品】は厚生労働省が審査し「効果がある」と認められた有効成分を決められた量配合しているので、一般化粧品よりも確実性は高いと言えます。

じゃあ一般化粧品より医薬部外品のほうが絶対に効果高いのね!

その通り!
…と言いたいところですが、実はそうとも言い切れません。
一般化粧品は配合量が自由なので、効果のある成分をたくさん配合することも可能。そのため医薬部外品よりも高い効果を発揮する一般化粧品もあります。
ただそれをパッケージや配合の成分表示だけで見抜くのはプロでないと難しいので、やはり【医薬部外品】の化粧品の中から選ぶのがおすすめです。

医薬部外品がおすすめなのはわかったけど、どこを見れば医薬部外品だってわかるんだろう…

「薬用」や「美白」というワードも医薬部外品の目印になりますよ
パッケージを見るとどこかに【医薬部外品】の表記はありますが、大体が小さく隅っこに書かれているので見つけるのが面倒ですよね。そこで簡単な見分け方をお教えします。
それは 名前に【薬用】とついてる化粧品を選ぶこと。商品名に「薬用」とつけられるのは【医薬部外品】のみ。
また【美白】という表記も【医薬部外品】にしかつけられません。
美白化粧品の場合はほとんどが「薬用 美白~~」という商品名になっていると思うので、そこを見て判断すれば間違いありません。
美白化粧品でシミを消すことはできません

よし!美白化粧品をつかってこのジャマなシミを消しちゃおっと♪

…大変申し上げにくいんですが、美白化粧品でシミを消すことはできません
美白化粧品という名前から「これを使えばシミが消える!」と思われがちなんですが、そうではありません。
なんだか騙された気分になりますよね。美白っていうからシミが消えて肌が白くなるのかと思ったらそうじゃないという。
実際私も「これを使えばシミが消えるのかぁ」と最初は思っていました。
ここで美白化粧品の「美白」という言葉の意味を知っておきましょう。
美白化粧品の目的はあくまで【予防】
そのため美白化粧品の【美白】は「シミができないようにする」という意味です。すでにできてしまったシミを消すことが目的ではありません。
なぜシミを消すことを目的にせず、予防にとどめたのでしょうか?
理由は【副作用のリスクが高まるから】
シミを消すにはかなり強い効果の成分を入れることになります。シミを消すほど効果の高い成分を配合すると、肌への刺激や白斑などのリスクが高まるので【医薬品】扱いとなり店頭で販売することが難しくなります。
そういった理由から美白化粧品は予防レベルで抑えてあるということです。

強力すぎる成分を配合すると重大な副作用を起こしかねないので、美白化粧品は「予防効果」で抑えています
美白化粧品でシミが増えるのをふせぐ

なんだ予防かぁ… 今あるシミが消えないなら美白化粧品つかっても意味ないよね
いえいえ、そんなことはありません。
美白化粧品を正しく使えば、これから出てくる予定だった数多くのシミを防ぐことができるからです。
すでにシミができはじめているといことは、肌の中ではどんどんシミが作られている可能性が高いと言えます。
肌に定着する前なら美白化粧品でシミをふせぐことは可能なので、あきらめずにシミ対策を行いましょう。
シミはどうしてできるの?

シミの原因は様々ありますが代表的なのは
- 日光による紫外線
- 肌への摩擦による刺激
この二つが大きな原因と言われています。特に紫外線は一番シミを作りやすい刺激なので気を付けなければなりません。
紫外線などにより刺激を受けると肌はダメージから守ろうとして、黒い色素である【メラニン】を作り出します。
これが色を濃くしながら肌の表面に出てくることでシミとなりますが、通常は肌の生まれ変わり(ターンオーバー)効果でシミは肌から垢として剥がれ落ち、やがて消えていきます。
しかし紫外線を浴びる量が多かったり、加齢によってターンオーバーの進みが悪くなるとシミが定着してしまい消えなくなる場合も。
この【シミが定着する】のを未然に防ぐのが【美白化粧品】の役割なのです。
シミが作られるプロセス
シミの原因は主に紫外線。肌は紫外線等によるダメージから肌を守るためにメラニンを作ります。メラニンは色を黒くしながら肌表面に現れ、そのまま定着することで【シミ】となり消えることなく残り続けてしまいます。
ここからは肌が紫外線を受けてからシミが肌表面に定着するまでの過程(プロセス)を見ていきましょう。
ステップ① メラニンを作れ!
紫外線などの刺激を受けると、肌を守るために「メラニンを作れ!」という指令が発動されます。
これを
①【メラニンの生成指令】といいます。
肌を守れ! メラニンを作るのだー!
ステップ② 【チロシナーゼ】がメラニンを育てる
「メラニンを作れ」と命令が下ると、チロシナーゼという酵素が一生懸命がんばってメラニンの元となるチロシンを育てていきます。
これを②【チロシナーゼ活性化(成熟化)】といいます。
チロシンちゃん いいシミに育つのよ…
ステップ③ チロシンは黒く育ちメラニンへ成長
チロシンはチロシナーゼのがんばりで酸化し、その黒さを増していきます。そして立派なメラニンに。
シミを防ぐにはチロシンの酸化を止めて黒いメラニンにさせないこと。
この酸化を止めたり遅らせることを③【メラニン色素の還元】といいます。
やっほー! メラニンになったよー!
ステップ④ シミが肌の表面に定着
肌の奥で作られたメラニンは表面へと出てきます。ついにシミがその姿を現すのです。
でも大丈夫。ターンオーバーが順調に進めば、出てきたシミも自然と薄くなりやがて消えていきます。これを④【メラニンの排出効果】といいます。
ただし、それはあくまでターンオーバーが順調に進めばのはなし。順調に進まなければ残念ながらシミは肌の表面という土地に永住権を獲得してしまいます。
ここがわたしのパラダイス…
簡単ではありますが、これがシミの作られるプロセスとなります。
美白化粧品のはたらき

上記の「シミが作られるプロセス」では
- メラニンの生成指令
- チロシナーゼ活性化(成熟化)
- メラニン色素の還元
- メラニンの排出効果
この4つのステップにわけて紹介しました。
美白化粧品はこの①~④のどれかに効果を発揮することで結果的にシミができるのを予防しています。
では美白化粧品がどんな働きでシミを防いでいるのか確認していきましょう。
① 命令を阻止せよ!
紫外線等で刺激を受けると「メラニンを作れ!」という命令が下るとお話ししましたね。美白化粧品にはこの命令をストップして、そもそもシミを作らせないという作用のものがあります。
これを①【メラニンの生成指令の抑制作用】といいます。
美白有効成分の中では、トラネキサム酸やTXCなどがそれに当たります。
トラネキサム酸配合のおすすめクリーム
(公式)初回限定おためしセットあり
メラニンを作る司令を止める「トラネキサム酸」と肌の若返り成分であるGDF11を増やす複合成分「G.D.F.アクティベーター」を配合した、最高峰のエイジングケアクリーム。
シミやたるみなど年齢肌が気になる方にイチオシのアイテムです。
【オルビスユー ドット クリームモイスチャライザー】の口コミ・レビュー↓
➔【口コミ】オルビスユー ドットクリーム60日間使用レビュー!
トラネキサム酸の解説記事はこちら↓
➔トラネキサム酸に秘められた4つの効果を解説!【シミ・肌荒れ・肝斑・茶グマ】
② チロシナーゼをブロック
「メラニンを作れ!」と指令が下っても、メラニンを作るには【チロシナーゼ】ががんばって働かないとメラニンが作れません。
美白化粧品には【チロシナーゼ】をサボらせることでメラニンを作らせないという作用のものがあります。
これを②【チロシナーゼ活性化、成熟化阻害作用】といいます。
美白有効成分の中ではエラグ酸やコウジ酸、4MSKなどがそれに当たります。
4MSK配合のおすすめ美容液
メラニンを育てる酵素をブロックし、さらにターンオーバーを促進してシミを定着させないという強力な効果をもつ4MSK配合の美容液。
それに加えてトラネキサム酸も配合しているので、シミ対策という意味では攻守ともに万全のアイテムといえます。
4MSKの解説記事はこちら↓
➔「4MSK」を知らないなんて損ですよ!効果や特徴を解説!
③ 黒いメラニンは作らせない
チロシンが黒いメラニンへと育つにはチロシナーゼがせっせと働き、どんどんチロシンを酸化させなければなりません。酸化をすればするほどチロシンは黒くなり、メラニンと変わっていきます。
逆に言えば酸化させなければシミにならないということ。
酸化をストップさせてメラニンを作らせないことを③【メラニン色素の還元作用】といいます。
美白有効成分の中でこの作用をもっているのはビタミンC誘導体、ニコチン酸アミド(ナイアシンアミド)などです。
ビタミンC誘導体配合のおすすめ化粧水
④ シミができても、急げば間に合う
チロシンが酸化し続けて残念ながらシミができてしまった…。
でも大丈夫。
シミは肌がターンオーバーすることで通常は定着せずに消えていきます。
これを④【メラニンの排出効果作用】といいます。
しかし加齢などによりターンオーバーが遅くなるとメラニンがうまく排出されなくなる場合も。こうなるとシミが肌に定着し、消えなくなってしまうのです。
美白有効成分には ④【メラニンの排出効果作用】を強めてシミを定着させないよう働いてくれるものがあり、エナジーシグナルAMPやデクスパンテノールWなどがそれに当たります。
デクスパンテノールW配合のおすすめ美容液
10年間新規の承認がなかった美白有効成分の壁を打ち破ったのが「デクスパンテノールW」。オルビス アドバンスド ブライトニングセラムはデクスパンテノールWを配合した数少ないアイテムの1つです。
肌表面に出現したシミを分解するという他の美白成分とは一線を画す作用を持っています。本気でシミ対策をしたい方向けの美容液と言えますね。
(公式)無料サンプルあり
美白有効成分一覧
美白化粧品の有効成分は
①【メラニンの生成指令の抑制作用】
②【チロシナーゼ活性化、成熟化阻害作用】
③【メラニン色素の還元作用】
④【メラニンの排出効果作用】
このシミができる4つのステップのいずれかに作用してシミができるのを防ぎます。
ではここで現在厚生労働省に認可を受けている20種類の美白有効成分をまとめて紹介したいと思います。
成分別にくわしく知りたい方は専用の記事をどうぞ↓

※名前をタップすると、解説記事にとびます。
承認年 | 名前 | 主な作用 |
詳細不明 | プラセンタエキス | ② チロシナーゼ阻害 |
詳細不明 | アスコルビン酸 | ③ メラニン色素還元 |
詳細不明 | ※リン酸 L-アスコルビルマグネシウム | ③ メラニン色素還元 |
詳細不明 | ※リン酸 L-アスコルビルナトリウム | ③ メラニン色素還元 |
1989 | コウジ酸 | ② チロシナーゼ阻害 |
1990 | アルブチン | ② チロシナーゼ阻害 |
1994 | ※アスコルビルグルコシド (L-アスコルビン酸 2-グルコシド) | ③ メラニン色素還元 |
1997 | エラグ酸 | ② チロシナーゼ阻害 |
1998 | ルシノール (4-n-ブチルレゾルシノール) | ② チロシナーゼ阻害 |
1999 | カモミラET | ① メラニン生成指令抑制 |
2001 | リノール酸S | ② チロシナーゼ阻害 |
2002 | トラネキサム酸 | ① メラニン生成指令抑制 |
2003 | 4MSK (4-メトキシサリチル酸カリウム塩) | ② チロシナーゼ阻害 |
2004 | ※ビタミンCエチル (3-O-エチルアスコルビン酸) | ③ メラニン色素還元 |
2004 | エナジーシグナルAMP (アデノシン一リン酸二ナトリウム OT) | ④ メラニン排出 |
2005 | マグノリグナン (5,5′-ジブロピル-ビフェニル-2,2′-ジオール) | ② チロシナーゼ阻害 |
2007 | ※VC-IP (テトラ2-ヘキシルデカン酸アスコルビルEX) | ③ メラニン色素還元 |
2007 | ニコチン酸アミド (ナイアシンアミド) | ③ メラニン色素還元 |
2009 | TXC (トラネキサム酸セチル塩酸塩) | ① メラニン生成指令抑制 |
2018 | デクスパンテノールW (PCE-DP) | ④ メラニン排出 |
2023 | グリチルレチン酸ステアリルSW | ① メラニン生成指令抑制 |
※の成分は【ビタミンC誘導体】と呼ばれるもの。
メラニンは黒くならないわ…
わたしが止めるもの…
シミができるプロセス まとめ
ではここでまとめといきましょう。
- 美白化粧品とは「シミに効果がある」と認可された成分を配合した化粧品
- シミは紫外線や摩擦などの刺激から肌を守るために作られる
- シミが作られるプロセスのいずれかをブロックしてシミができるのをふせいでいる
【美白有効成分】と言ってもその数は21種類あり、それぞれに個性がある成分ばかりでしたね。
美白化粧品は数多く存在しますが、その中にあなたに合うアイテムが必ずあります。当サイトを参考にぜひピッタリの美白化粧品を見つけてくださいね。素敵な出会いがあることを願っています。
今回は以上となります!お読みいただきありがとうございました♪
●Xで美容情報を毎日発信中→https://x.com/A_A_mirai
★おすすめの記事
美白マニアが肌タイプごとに美白化粧品をチョイス!





2024年8月17日更新